タワーマンション(高層マンション)の意外なデメリットとは?

City Skyscrapers(写真=iStock/City Skyscrapers)

建築ラッシュが続くタワーマンション(高層マンション)ですが、よく宣伝されるメリットだけでなくデメリットも多くあります。これから購入を考えている方は、デメリットもよく把握した上で購入を検討するべきでしょう。今回は、タワーマンションのメリットとデメリットをまとめました。

増加するタワーマンション

 タワーマンションはここ最近、ハイペースで増加しています。不動産経済研究所の発表によると、2015年以降に建設が計画されているタワーマンションは10万戸の大台を超えることが判明しており、2014年の調査時から約2万5000室も増加しています。
 特に首都圏はそのうちの76.6%を占めており、東京23区は全体の約50%を占めています。都心でのタワーマンション建設が増加しています。都心、湾岸エリアでの大規模開発による室数の増加が影響しており、2017年まで年2万戸ペースで増加していくと予測されています。

 なぜ都心や湾岸エリアでは大規模な開発が進められているのでしょうか。大規模な開発が進められているのは、不動産市場、特にタワーマンション需要が高まっているからですが、需要が高まっているのはオリンピック特需が背景にあります。2020年東京オリンピックに向けて、東京の不動産市況は登り調子になることが見込まれているため、投資家や富裕層のタワーマンションの購入が相次いでいるのです。特に最近では日本人だけでなく、中国人を中心とした外国人投資家のタワーマンションの購入が増えているのも特徴です。

タワーマンションのメリット

タワーマンションには、高層マンションならではの魅力がたくさんあります。魅力は大きく分けて、生活面のものと、資産としてのものがあります。

 生活面でのタワーマンションのメリットは、1つが眺望の良さです。特に上層階は周囲を見晴らすことができる魅力があります。周囲に視界を遮るものがなく、特に湾岸は向きによっては海を見下ろすことができて、とても人気です。眺望は高層マンションに住まなければ得ることができないメリットです。
 タワーマンションの多くは、立地のいいところにあります。多くが駅チカで都心主要エリアへのアクセスは抜群です。さらに、生活面でのサポートが充実しているというのも魅力です。タワーマンションの多くは、富裕層をターゲットとしているため、コンシェルジュが常駐していたり、宅配ボックスがあり共有部分のエントランスでも空調が効いていたり、また24時間利用できるジムがあったり、住みやすい環境作りが行われています。24時間警備員が常駐しているマンションも多く、セキュリティも抜群です。

 資産面でのメリットは、資産価値が減少しにくいことです。普通のマンションならば、購入してから時間がたつほど資産価値は減少していきます。そのため、買ったときと売ったときの価格の差が数百万円ではすまないことも一般的です。しかし、タワーマンションは普通のマンションほどは資産価値が減少しません。それは、立地の良さから地価が下落しにくいこと、眺望の良さという高層マンションならではのプレミアムがあることなどが、資産価値が下落しにくい理由です。居住目的の方にとっても、投資家にとっても、タワーマンションにはたくさんの魅力があるのです。

タワーマンションの意外なデメリット

 しかし、タワーマンションは実際に住んでみるといろいろな問題も出てくるとよく耳にします。タワーマンションのデメリットもご紹介しましょう。よく言われるのは、遮るものがない故に日差しが強いことです。
 紫外線カット加工がされているガラスでも充分ではなく、特に夏は24時間エアコンをつけなければならないという話もあります。また高層マンションであるため、窓を開けることができないところも多いのです。そのような部屋はますます夏は部屋が暑くなるため、入居前に注意しておく必要があるでしょう。
 その他、生活面で困ることとして強風の影響があります。強風で揺れるため酔ってしまう人もいる、窓を開けることができない、洗濯物を干すことができない、風切り音がする、など風に関する声は、高層マンションの住人からは多く聞きます。制振対策や遮音対策を行っているマンションも多くありますが、それでも気になる人は多いようです。

 話題になるのが住民間の階層格差という問題です。いっしょにエレベーターに乗った人が、自分より高層階のボタンを押していてプライドが傷つくという人もいるようですが、これは少数派ではないでしょうか。しかし、エレベーターを使わなければ降りることができないため、朝の通勤ラッシュ時にはエレベーターを10分以上も待たなければならず、いらいらする住人は多いようです。

 最近になって問題視されるようになった高層マンションのデメリットは他にもあります。「高所平気症」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。「高所恐怖症」ならば誰もが聞いたことがあると思います。高所恐怖症は高いところに恐怖を感じる症状ですが、高所平気症はその逆です。高いところに恐怖を感じない、高いところを高いと思わない症状のことなのです。子供が立体的なものに対する感覚を形成する時期に、高層マンションで育ったために、高所に恐怖感を感じないように感覚が形成されてしまうのではないかと指摘されています。高所を危険と感じないため、平気で下をのぞき込んだりして、転落して死亡するケースがあるのです。ただ、高所平気症は確認されている症例は少なく、一部で存在が指摘されているだけの段階ではありますが、これから大きな問題になっていく可能性もあります。高所平気症もタワーマンションに関わる問題の一つです。

 タワーマンションは、相続税対策として購入するケースも多いですが、最近では「タワーマンション節税」への規制が強化されたことも、タワーマンションの魅力を下げる要因になっています。相続税はマンションの評価額にかけられますが、タワーマンションは高層階にプレミアムがつくため、高層階は相続税の負担が有利になりがちです。そのため、富裕層がタワーマンションを節税目的で購入していたのですが、これからは国税庁が規制強化の方針を見せたため、その動向が注目されます。

デメリットも把握した上で検討を

 このように、タワーマンションにはメリット、デメリットが共に存在します。そのため、これから購入を考えている人は、本当にタワーマンションが必要か、デメリットも把握した上でよく検討する必要があるでしょう。 

賢い不動産投資を始めよう

賢い不動産投資を始めよう

2016年6月15日 7:00 PM カテゴリー: 不動産投資, 事例・実践

関連記事