Gate.Channelでは日本でも2015年頃から話題になりつつある不動産テクノロジー企業(以下、不動産テック)にフォーカスしてサイトやビジネスモデルについて情報発信をしていきます。
今回はアメリカの不動産テックZillowを紹介します。
第一回目のテーマはZillowです。
Zillowは日本でいう「Home’s」のような物件検索サイトで、アメリカの物件数約1億1000万件が掲載されているという巨大なサイトです。
ワシントン州シアトルに本社を構える企業で、2004年に元マイクロソフトの役員であるリチャード・バートンが立ち上げたことでも有名です。
Zillowの構成とその使用感
Zillowは、アメリカの一般的な物件情報検索サイトと同様、物件の住所やZIPコード(郵便番号)を入力することで物件を検索することができます。
例えば、San Diegoといれてみます...
物件をプロットした地図が表示され、そこからそれぞれの物件の詳細を確認することができるという作りになっています。
アメリカ産不動産ポータルサイトの特徴として
アメリカの不動産ポータルサイトの特徴は、日本と違って非常に情報が充実しているところにあります。Zillowもその例に漏れることなく、さまざまな情報を提供してくれます。
【過去の取引価格】【税金の価格】【似ている物件との価格比較】【物件購入時のローン】
そういったものがすぐに確認することができるようになっています。
アメリカの不動産は、学区や治安によって価格が決定するので、周辺学校の偏差値もレーティングに基づいて表示されます。
この物件を扱うことができるブローカー、エージェントのリストが表示されており、一人ひとりが信頼に値するか共通の評価軸で示してくれます。
Zillow最大の特徴は
Zillowの最大の特徴はZestimateという独自の評価手法を用いているところにあります。
日本と同様、アメリカでも不動産の価格決定プロセスには透明性がないという不安は大きく、購入者が不動産鑑定士やブローカーのいうことをそのまま信じられないという状況があります。
そうした中でZestimateという独自の評価手法は、固定資産税の評価額や、過去の納税履歴などのデータから不動産価格を推計するため、より客観的な査定価格を提示してくれます。
最新のアメリカ不動産テック市場
Zillow自体は非常に巨大なポータルサイトではありますが、アメリカでは似たようなビジネスモデルの会社は数多くあります。
Realtor.com、Trulia、あとはRedfinなどがそうです。
Zillowは先日そのTruliaを買収し、2つのサイトを合わせてますます強力な集客を誇るサイトになりましたが、一方ではユニークユーザーの獲得とともにRedfinも注目されてきています。
Zillowはもう終わったんじゃないかという話も一部では聞かれますが、多くの不動産テックがZillowをベンチマークにしてビジネスモデル拡大してきているというのは間違いない事実です。
今回は以上となります。
Gate. Channelでは今後も日本だけではなく、世界各国の不動産テックの情報を発信していきます。
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