Airbnbが流行る理由は?東京オリンピック後は?

Airbnbが流行る理由は?東京オリンピック後は?

リーウェイズAirbnb物件
(写真=リーウェイズ株式会社Airbnb物件)

 なぜ日本でAirbnbの利用が増えているのでしょうか?
 その背景には、訪日外国人が増えている一方で、訪日外国人の急増に対応できていないホテル・旅館の不足があります。そこで今回は、訪日外国人が急増している理由と今後のAirbnbの動向を考えます。

訪日外国人が急増している

 近年訪日外国人が急増しています。日本政府の発表によると、2015年の前半の訪日外国人の数は、2014年の同時期に比べて46%も増加しました。前半期だけで総数は900万人を超えています。訪日外国人の数が増えだしたのは、ここ数年の話ではありません。1995年には350万人ほどだったのですが、それが2005年には600万人を超え、2011年は震災の影響を受けて減少したものの、2014年は急増、2015年も2014年以上になることは確実です。
 訪日する外国人はどの国から来る人が多いのでしょうか。大体予想がつくかもしれませんが、訪日外国人の多くはアジアからです。1位は中国であり2位は韓国、3位は台湾と続きます。特に中国からの訪日は急増しており、2014年の前半期に比べて2015年は116%も増加しています。2倍以上になっているということです。
 これほどまでに増加している理由の1つとして、円安の影響が考えられます。ドル/円の為替レートは2012年までは80円前後でした。しかし2012年の前半から急速に円安に向かい、2013年には100円台に、2015年には120円台になりました。5年前に比べて40円以上、30%以上も円高になっているのです。つまりは日本への旅行でかかる滞在費などが、ドル/円レートでの換算で3割安くなっているということです。
 また東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したことも理由の1つでしょう。2015年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、世界中に報道されました。これまでも日本の文化は世界で人気を集めていましたが、東京オリンピック・パラリンピックの開催の決定によってさらに話題性が高まり、日本の姿が世界中で報道されました。その話題性から訪日外国人が増加したとも考えられます。

円安以外の構造的な要因

 円安の影響は2014年〜2015年にかけての増加は説明できますが、長期的な増加傾向は説明できません。また、東京オリンピック・パラリンピックも2015年に決定したことです。長期的な傾向に影響しているのは、新興国の富裕層や中間層が増加していることです。
 訪日外国人は、これまで多くが富裕層であると言われてきました。日本はアジアのその他の国に比べれば物価が高いからです。しかしアジアの途上国が急速に成長したことによって、物価や生活水準の差は少なくなりました。そこに円安の効果が加わり、日本に旅行する外国人は、従来のような富裕層だけでなく、中間層も増加しているのです。
 日本政府は訪日外国人の増加を政策の目標の1つにあげています。2003年、小泉政権のときに外国人旅行者を増加させるために、政府と民間が合同で「ビジット・ジャパン・キャンペーン」をはじめました。これは海外で日本の観光地をアピールしたり、外国人旅行者が旅行しやすいようにインフラを整備したり、という取り組みです。また、ビザの発給条件を緩和する政策も実施しました。2013年からは東南アジア諸国からの訪問客に対しての発給条件が緩和され、2014年からは中国人に対するビザの条件が緩和されました。ここ数年の訪日外国人の急増には、このような背景もあるのです。

宿泊施設は増えていない?

 日本政府は2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、訪日外国人旅行者の数を2000万人に増加させることを目標に掲げています。これは決して非現実的な目標ではありません。円安効果と経済の回復に加えて、東京オリンピック・パラリンピックに向けて外国人旅行者に対応したインフラ整備などが合わされば、達成することは充分可能です。しかし、課題となるのが宿泊施設の不足です。
 日本政策投資銀行の分析では、東京オリンピック・パラリンピック開催時に、大幅なホテルの不足に陥ることはない、という結果が出ています。しかしこれは、オリンピックによる訪日客の増加に対して、混雑を避けての通常の旅行者やビジネスマンの訪日が減少するという前提に立っています。また、これから2020年にかけてホテル数が順調に増加し、さらに需給が充分に調整されて交通アクセスも整備されることを前提としています。この予測はいささか楽観的な予測と言えるでしょう。例えば交通整備が進まずアクセスの悪いホテルが活用されなかったケースや、需給を調整する情報ネットワークの構築が充分にできない可能性もあります。これらの前提が崩れれば、深刻なホテル不足となる可能性もあるのです。
 ホテルは2000年の約8200件から2010年の約9600件へとわずかに増えており、部屋数も約62万室から約80万室へと増加しています。しかし、これに対して旅館は2000年の約6万4000件から2010年の約4万7000件へと減少しており、部屋数も約95万室から約76万室へと減少しています。部屋数をホテルと旅館トータルで見ると、部屋数は増えていないと言っていいでしょう。ホテル・旅館が増加しないのは、背景に許認可の難しさなど法的な問題があるのですが、法整備はなかなか進展しません。

Airbnbの需要は今後高まるだろう

 訪日外国人はそれまでの富裕層から、中間層と裾野が広がっています。しかし、新興国の中間層にとって外国人向けのサービスの充実しているホテルは、予算的に躊躇してしまうレベルです。富裕層でない外国人の宿泊需要を吸収しているがAirbnbなのです。
 Airbnbが日本で急速に拡大している背景には、以上のような訪日外国人の急増とホテル・旅館の不足があるのです。Airbnbはリーズナブルな価格で多様なタイプ、多様なエリアのものがあるだけでなく、外国人向けのサービスも充実しているところが多いのです。そのため、日本では日本人の国内旅行よりも海外から来た外国人旅行者などの利用が非常に多いと言われています。
 Airbnbには法的にあいまいな点も残っていますが、これからもっと利用者が増え、部屋を提供するホストも増えていくことでしょう。東京オリンピック・パラリンピックに向けてAirbnbの役割は高くなっていくのは確実と思われますし、東京オリンピック・パラリンピック後も、アジア諸国など新興国の経済発展による旅行者数は趨勢的に増えていくことでしょう。
 

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