住みたい街ランキングの上位が、投資に向いた街とは限らない事例

不動産
(写真=Thinkstock/Getty Images)

 不動産に関係した雑誌やネット上のサイトで、「住みたい街ランキング」は定番のテーマです。コンビニやスーパーの利便性といった住環境、都心までのアクセスの良さ、治安や防災といった評価ポイントを総合してランキングしています。しかし、結局のところ定性的な「イメージ」によるランキングに偏っているともいえます。

 住みたいという思いは、感性やイメージに左右されやすい面があります。しかし、不動産投資を考える上では、「自分が住みたい街か」という視点はひとまず置いて、「投資妙味のある街か」という視点でみていく必要があります。

 今回は、住みたい街ランキングの上位が、投資に向いた街とは限らない事例をみていきます。

住みたい街ランキングで上位に出てくる駅

 弊社が持っている不動産データを使って、駅ごとに家賃分析を行いました。まず、住みたい街ランキングで上位にランクされる「品川」、「広尾」、「吉祥寺」をみていきましょう。

 品川は、近年の再開発が進み、新幹線の停車駅でもあり、羽田空港へのアクセスも良く、新しいオフィスビルや高級感のあるタワーマンションも建っています。2020年の東京オリンピックに向けて、さらなる開発の期待できるエリアです。

 広尾は、おしゃれでステータス感のあるエリアです。行政区は渋谷ですが、すぐ隣が港区の麻布で、有栖川宮記念公園も近くて、特に女性に人気が高いのが広尾です。

 吉祥寺は都心から少し離れた武蔵野エリアにあって、住みたい街ランキングでは常に上位に位置付けられます。ところで、行ってみたい都市ランキングとか、抱かれたい男ランキングとか、人気のラーメン店ランキングとか、「なんとかランキング」には毎回、毎回、同じ名前が出てきたりします。住みたい街ランキングでいえば、吉祥寺が定番の名前になっています。

 ただ、賃料の動向をみていくと、吉祥寺は必ずしも投資に向いたエリアとはいえません。

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 この図は、それぞれの駅周辺の賃料水準を、2012年末を100として指数化したものです。

 この4年ほどの賃料動向をみると、品川、広尾、吉祥寺とも比較的穏やかな動きです。品川と広尾はやや強含みがみられますが、吉祥寺は2013年の夏にかけて弱含み、その後は持ち直しましたが、それでも2010年末の水準にとどまっています。

住みたい街ランキングに出てこない、おいしい駅

 人気のラーメン店ランキングでもそうですが、人気のある店がおいしい店とは限りません。みんなが知っていて、話題にするから人気店になるのであって、本当においしい店を探そうとすると、注目されない店から探したほうがうまくいくケースが多いのです。

 不動産投資においても同じことが言えます。吉祥寺、品川、広尾といった人気のエリアから少し目を転じて、住みたい街ランキングにはあまり出てこないエリアに注目してみましょう。

 ところで、吉祥寺といえば、吉祥天です。吉祥寺の地名と仏教の吉祥天とは関係があるともないとも言われていますが、細かいことは抜きにして話を進めます。

 吉祥天は、毘沙門天の妃また妹ともされ、鬼子母神を母とする女神です。そこで、この人間関係(神間関係?)をもとに、かなり強引な話の持って行き方ですが、毘沙門天といえば「神楽坂」、鬼子母神といえば「入谷」ということで、それぞれのエリアをみていきます。

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 神楽坂には毘沙門天を祭る「善國寺」があります。何年か前に、神楽坂を舞台にしたドラマに、嵐の二宮和也さんが出演したことで、ジャニーズファンがよく訪れます。

 「恐れ入谷の鬼子母神」という言葉があるくらい、鬼子母神といえば入谷です。鬼子母神を祭っているのは「真源寺」で、東京メトロ日比谷線の入谷、JRでは鶯谷が最寄り駅です。入谷鬼子母神は朝顔市で有名で、毎年76日から8日まで多くの人が訪れます。

 神楽坂と入谷・鶯谷エリアはどちらもおおむね賃料は上昇傾向にあります。神楽坂は大手町に8分でアクセスできますし、入谷は茅場町で乗り換えて大手町まで20分、銀座は乗り換えなしで20分です。鶯谷は山手線の中では人気の低い駅ですが、東京駅までわずか10分です。

 マンション投資を考える場合、自分が住みたい街かという視点だけでなく、都心へのアクセスがよく、好景気の時に賃料の上昇が期待できるエリアなのかといった視点で、住みたい街ランキングには出てこない、隠れたおいしい駅を探してみてはいかがでしょう。

 

賢い不動産投資を始めよう

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2015年3月27日 11:30 AM カテゴリー: 不動産投資

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