日本土地高額ランキング上位5 1位は「畳2枚分」で1億3000万円

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(写真=PIXTA)

 東京オリンピックに向けて、都心での再開発ラッシュが目白押しだ。そのような状況下で、国土交通省が3月22日、2016年1月1日時点の公示地価を発表した。広く全国に目を向けると、全国商業地平均は対前年比で0.9%上昇し、また東京、名古屋、大阪の3大都市圏の商業地は同2.9%上昇した。

 中でも商業地の高額ランキング第1位は、東京都中央区銀座4丁目「山野楽器銀座本店」で1平方メートルあたり4010万円だった。対前年比で18.6%上昇し、公示地価としての過去最高額を更新した。1坪でみると1億3000万円を超えることになる。1坪はおおよそ畳2枚分の広さに相当するからその価格の高さには驚きだ。インバウンドの増加による「爆買い」や日銀の緩和マネーなどの効果により、商業地やホテル需要など銀座地区の地価はかつてない水準に達している。

 1980年代後半から90年代初めのバブル景気時、山野楽器銀座本店は調査対象外で、1991年時点では銀座と新宿の2地点で記録した同3850万円が最高額だった。2002年から公示地価の対象となり、「ミニバブル」当時の2008年は1平方メートルあたり3900万円をつけていた。その後、同年のリーマン・ショックを受けていったん下落したが、世界的な金融緩和の流れから投資マネーが戻り、再上昇、今回1平方メートルあたり4000万円を超える過去最高値を付けた。

 なお、もうひとつ毎年7月に発表される、国税庁が調査している1月1日現在の路線価で30年連続日本一高い地点となっている銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前は、公示地価の調査地点に入っていない。

 銀座地区では数寄屋橋交差点や松坂屋銀座店跡地で再開発が進んでいる。すでに数寄屋橋交差点角には、東急不動産の商業施設、東急プラザ銀座が開業した。丸の内仲通りを中心に商業施設を展開する三菱地所、三井発祥の地である日本橋を拠点に商業施設を広げている三井不動産に対抗して、東急不動産も銀座の中心地を足がかりに事業展開していく戦略だ。

 また松坂屋銀座跡地は、保有するJ.フロントリテイリングが、周辺1.4haを一体開発。1万3900坪の商業施設とワンフロア1850坪の業務施設、さらに観世能楽堂から構成される建物は、来年1月末の竣工を目指し工事が進められている。

 このように銀座は急増する訪日客向けの商業施設の開設が相次いでおり、海外の機関投資家の注目度も高い地域でもある。

では、今回の商業地の公示価格TOP5を見て行こう。

第5位:中央区銀座2-6-7 明治屋銀座ビル

 銀座を北東から南西に延びる中央通り沿いにある。一平方メートル当たり2870万円で、昨年比18.1%上昇したが、去年の同順位である4位からワンランクダウン。銀座1丁目駅から近い。正面にティファニーやブルガリといったラグジュアリーブランドがあり、また4丁目交差点方面に少し歩くとアップルストアがある。

第4位:中央区銀座7-9-19 銀座セブンビル

 同じく中央通り沿いにあり、4丁目交差点から新橋側に少し南下し、銀座ラオックスの隣。一平方メートル当たり2880万円で対前年比18.5%上昇。去年と同順位だが、最近も中国からのバスツアー客で通りがあふれ、この周辺は、時間によっては中国人の旅行客の方が多い感じもする。まさしく今回の「爆買い」を象徴する地点だ。

第3位:千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビル

 唯一銀座地区以外からのランクイン。三菱地所が開発する丸の内地区のランドマークビル。一平方メートル当たり3280万円で対前年比7.2%上昇したが、銀座地区の値上がり率が著しく、去年よりひとつ順位を下げた。仲通りにある他のビル同様、低層階が商業施設、中高層階が業務施設となっている。東京駅から皇居への行幸通りを中心にして、その両脇に立つ丸ビルと新丸ビルは、いつの時代もこの地区の中心だ。

第2位:中央区銀座5-3-1 銀座ソニービル

  今回のランキング中では、唯一中央通りから離れたところ、数寄屋橋交差点に位置する。ソニーのショールームがビルの大半を占める。晴海通りと外掘通りの交わったところにあり、道路幅が広いので他の銀座の交差点に比べて解放感がある。一平方メートル当たり3470万円で対前年比18.0%上昇し、去年の3位からひとつランクアップ。

第1位:中央区銀座4-5-6 銀座山野楽器

 一平方メートル当たり4010万円で対前年比18.6%上昇し、10年前の2006年と比較すると約1.7倍の上昇となる。晴海通りと中央通りが交差する銀座のランドマーク、服部セイコーの時計台のある和光の隣に位置する。正面に銀座三越があり、多くの外国人で賑わっている。東京メトロ銀座線の銀座駅のすぐそばなので、このエリアが銀座の中の銀座といえるかもしれない。

 今回のランキングの特徴は、3位の丸の内ビル以外すべて銀座住所で、その対前年比平均上昇率が18.3%とどれも18%台なことだ。丸の内ビルの上昇率7.2%も決して低い訳ではないが、銀座地域の伸び率が突出して高いことがわかる。

 さらに平成25年からの3年間の変動率が40%台後半と約1.5倍近い上昇となっている。この数字からも、銀座地区の不動産価格の過熱感が見てとれる。国交省は、都心の商業地の地価上昇について「収益性を重視した選別投資の傾向が強く、総じて過熱しているとはみていない」としている。

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2016年6月13日 7:01 PM カテゴリー: 不動産市況, 事例・実践

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