「ミドルリスク・ミドルリターン」といわれている不動産投資は、資金があれば家賃収入を見込みやすいと考えられており、高額の家賃収入を確保できている方も少なくありません。最近ではこういった話が一般的になりつつあり、自己資金をほぼかけずに投資を始める方もいらっしゃいます。
そんな方の中には「カードローンで手堅く収入源を確保して不動産投資を行えば良いのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしカードローンと不動産投資は、相性が悪いと考えられていることはご存知でしたか? 今回はこの「カードローン」と「不動産投資」の2つの相性が本当に良くないのかを検証していきます。
「カードローンを保有している理由」が大切
そもそもカードローンの保有そのものが、融資のNGに必ず直結してしまうかどうかは考えにくいですが、重要なのは「なぜそのカードローンを行なっているのか」という「理由」です。この理由が銀行の担当者に納得してもらえるようなものでなければ融資は難しく、マイナス評価につながりかねません。
一度融資が通っても気を抜くことができない
銀行に融資をお願いした段階で、資金の確保をする方法がカードローンであったことが知られてしまうと、銀行側は当然「自己資金がない上に更にお金を借りに来たのか……」と疑われかねません。誰が見てもこの状況で、融資担当者がお金を気持ちよく貸してくれるとは思えませんよね。仮に最初の審査で上手く信用確認を回避することができたとしても、今後賃貸経営が悪化した時などに追加融資が必要になった際は上手く融資してもらえるかどうかは分かりません。他の物件へ投資をしようにもネガティブな評価がつく可能性もあるのです。
カードローンの「極度額」に要注意
カードローンを使った不動産投資にはもう1つ気をつけなければならないことがあります。それが融資担当者はあなたのカードローンの「極度額の最大値」を審査基準としている点です。「極度額」はご自身でカードの借入額を制限できる「限度額」とは違い、カードローン契約時に融資可能だと決められたものを指すため、1000万円を超える高額の金額で設定されているものもあります。
融資担当者は利用者がこの数値を目一杯借りても返済可能であるかどうかを判定しているため、1000万円の極度額が設定されたカードを「保有しているだけ」で、1000万円分のローンを組んでいることと同等に扱われてしまうのです。
今回紹介したような方法をとりながら不動産投資を行なった場合、万が一の時の追加融資ができなくなるなどネガティブな結果を引き起こしてしまうリスクも少なくありません。不動産投資を行なっていく場合はカードローンとは距離を置くことを心がけていきましょう。