新宿駅周辺(徒歩15分圏内)の賃貸市場を見ていきましょう。下記の分布図は新宿駅周辺15分圏内の賃貸物件の㎡単価を築年別に表したものです。
「池袋」駅周辺は、山手線を境にして東と西のエリアに分かれますが、西と比べて東エリアに商業施設が多いものの、東西によって賃料相場に大きな違いはありません。賃料相場を見てみると、「池袋」駅は「新宿」や「渋谷」といった他のターミナル駅と交通アクセスや商業施設などの生活の利便性に遜色がないものの、比較的相場家賃が低いことが特徴です。
エリア別 平米賃料単価/築年数 比較表(n=5,087)
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賃料単価(円/㎡) |
最頻値(円/㎡) |
築年平均(年) |
標準偏差(年) |
最頻値(年) |
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池袋 |
3,443 |
3,250 |
24 |
6 |
24 |
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23区平均 |
3,339 |
3,000 |
21 |
6 |
24 |
次に、重回帰分析から徒歩・築年・面積が賃料にどの程度影響を与えているかを見ていきましょう。下記の表は、東京23区の単身者物件の分析結果です。分析の精度をたかめるために、東京23区内の築10年から30年、16㎡から30㎡、かつ2階以上のデータに絞って分析しています。
徒歩・築年・面積による賃料の重回帰分析結果一覧(n=1,483、R2=0.58)
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a.徒歩 |
b.築年 |
c.面積 |
d.切片 |
e.標準偏差 |
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池袋 |
-743 |
-783 |
1,965 |
54,326 |
12,287 |
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23区平均 |
-460 |
-707 |
1,755 |
50,736 |
10,503 |
池袋駅の単身者物件の賃料は「d.切片」の54,326円からスタートし、徒歩1分ごとに「a.徒歩」の743円ずつ値下がり、築年数1年ごとに「b.築年」の783円ずつ値下がり、面積1㎡ごとに「c.面積」の1,965円ずつ値上がることがわかります。
この結果を23区と相対比較するために3つの指標を定義します。
1.build_rate 「b.築年/d.切片」
説明変数buildを切片dで割る。賃料に与える築年数の影響度を表す。
2.Time_rate 「a.徒歩/d.切片」
説明変数timeを切片dで割る。賃料に与える徒歩分数の影響度を表す。
3.Sddep_rate 「e.標準偏差/d.切片」
標準偏差を切片dで割る。賃料のばらつき度合いを表す。
「d.切片」に対する割合
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b.築年/d.切片 |
a.徒歩/d.切片 |
e.標準偏差/d.切片 |
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池袋 |
-1.44% |
-1.37% |
22.62% |
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23区平均 |
-1.40% |
-0.89% |
20.88% |
相対的に比較すると、「池袋」は徒歩分数(駅からの距離)による賃料への影響がやや大きいエリアであることがわかります。複数路線利用できる「池袋」ですが、徒歩圏内に他の駅が少なく、近隣エリアに賃料相場の低いエリアが存在することが要因と考えられます。
また、築年による影響は23区平均と類似した傾向があり、賃料のばらつきを表す標準偏差は「渋谷」や「新宿」と違い23区平均よりやや高い程度に留まっています。立教大学や各種専門学校の学生をターゲットにした物件も多いため、賃貸市場のばらつきが少なく安定していると考えられます。
※リーウェイズマンションDBより作成(平成26年12月現在のデータ)
※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した賃料が必ずしも相場と一致するものではありません。
「池袋」のエリア特性と居住者の特徴
まずは「池袋」のエリア特性から見ていきましょう。
「夜間人口=ベッドタウン性」「昼間人口=ビジネス性」「商業人口=繁華街性」の3つの割合からエリアの特性を指標化すると、池袋は高い繁華街性を示していますが、「新宿」や「渋谷」と比較するとややベッドタウン寄りに位置しています。
居住者の世帯構成・年齢構成をみると、池袋は単身者が6割以上を占めています。年齢構成を見ると、男女ともに20代が多く、女性比率よりも男性比率が高いことがわかります。
「池袋」は周辺に立教大学や専門学校が林立していることから20代の割合が多く、歴史的にはまだ比較的浅いエリアであるため、同じ繁華街の「渋谷」や「新宿」と比較して在住人口が多いと考えられます。
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