相続対策としての区分収益マンション購入のメリット

マンション
(写真=Thinkstock/Getty Images)

 相続対策といえば多額の不動産を保有している人のイメージが強い。そのため多額の現預金のみを保有している人の相続対策は、あまり語られない傾向がある。しかしながら、現預金の金額はそのまま相続税の資産評価額になってしまうため、何の相続対策もしていないことになる。やはり余剰資金がある場合は、相続対策をした方が良いだろう。そこで今回は多額の現預金を持っている人に有効な、相続対策に焦点をあててみることにした。

まずはポートフォリオの見直しから

 現預金を何に変えるかについては、①収益性、②換金性そして③節税効果の3つの観点から考えるべきだ。これらの3つの要素を併せ持つ資産としては、区分収益マンションが最も有力だろう。区分収益マンションについて、この3つの要素をそれぞれ検証してみたい。

・収益性
 まずは収益性について考えてみよう。東京都内の都心部における中古ワンルームの区分収益マンションの相場は、総額1,5002,000万程度だ。家賃が810万円とすると、表面利回りは58%程度になる。株のように市況の影響を直接的に受ける度合いは低く、長期安定的に収入が見込めるところがメリットだ。

・換金性
 次に換金性について見てみよう。不動産はそもそも換金性の低い資産であるため、現金や株に比べ換金性自体は劣る。しかしながら、不動産の中でも換金性の高い資産と低い資産の両方が存在するため、その見極めが重要となる。中古のワンルームマンションであれば、一定の市場というものが存在するため、換金性は高い方だ。また、例えばワンルームマンションを3戸購入したとすると、分割もしやすいため、将来現金が必要になった場合、必要な部分だけを売却できるというのも魅力だ。

・節税効果
 節税効果についても確認してみよう。現預金が土地と建物に分かれることにより、それぞれの評価額は下がることになる。例えば、2,000万円(建物1,500万円、土地500万円)のワンルームマンションを購入したとしよう。建物については、建物の固定資産税評価額は建物時価の60%程度であるため、1,500万円×60%=900万円程度になる。さらに、借家人が居ることにより貸家評価となり借家権割合の30%が減額されるため900万円×70%=630万円まで減額される。土地については、まず相続税路線価は土地時価の80%程度であるため500万円×80%=400万円程度になる。更に貸家建付地評価で約20%が減額されるため400万円×80%=320万円となる。つまり2,000万円の現預金が区分収益マンションに変えたことにより950万円(建物630万円+土地320万円)まで評価の減額が実現したのだ。

将来的な分割対策にも

 上述の検証からもわかるように、区分収益マンションは収益性、換金性、節税効果の3要素を兼ね備えた資産といえよう。複数戸を購入すれば将来分割もしやすく、相続人が複数人いる場合の分割対策にもなる。また相続人が物納を希望した場合も、換金性が比較的高いため、売却しやすく納税対策にもなるのだ。

注意すべきは物件選び

 ただ、やはり区分収益マンションが相続対策として有効だとしても、物件選びについては注意が必要だ。購入してから、空室リスクが高く、費用ばかりかさむような物件は避けなければならない。物件の管理面から、本来であれば自分の住んでいる近くの物件を購入することが望ましい。しかしながら、収益性と換金性を兼ね備えた区分収益マンションを購入するのであれば、やはり都内の物件を選んだ方が無難だろう。都内で家賃は10万円程度で抑えておけば、空室リスクも低い。

 ①収益性、②換金性そして③節税効果の3つの観点から改めて見直してみても、区分収益マンションは優秀な資産であるといえそうだ。

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2015年4月9日 12:00 PM カテゴリー: 不動産投資

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