景気変動に弱いREIT・強いREIT

景気変動に弱いREIT・強いREIT

REIT
(写真=Thinkstock/Getty Images)

 2014年にヘルスケアリートが上場したことにより、J-REITのアセットバリエーションが増えた。J-REITのアセットタイプは、その運用資産からオフィス、住宅、商業、ホテル、物流、ヘルスケアに分類される。また複数のアセットタイプが混在した総合型REITもある。

 昨年はJ-REITの時価総額が4割程度膨らんだが、アセットタイプ別に見ると大きく成長したものと成長が見られなかったものに分かれた。そこで今回は、そのアセットタイプ別に、資産額を伸ばしたREITとそれほど伸ばせなかったREITについて見てみることにしたい。

用途別不動産額の変動推移

 まず、不動産証券化協会が発表している2014年のJ-REIT用途別不動産額の変動推移を見てみよう。 

 2014年1月から2015年1月の不動産額の変動率をアセットタイプ別にランキングする。すると、1位がホテルで31%、2位が物流の18%、3位がオフィスの13%、4位が住宅の11%、5位が商業の7%となった。ホテルREITや物流REITはかなり積極的に物件を購入した。

 一方で、商業は7%と一番低く、好景気という状況下でも物件の取得は低調だった。

産業構造の変化に着目 ホテルの利用目的の変化

 なぜこのような結果になったのか、産業構造の変化から見てみよう。

 ホテルについては、昨年外国人観光客が増加したことにより、宿泊ニーズが増えた。J-REITのホテルはビジネスホテルを扱うものが多いが、昨今のビジネスホテルの稼働率は土曜日が一番高く、月曜日が一番低いという傾向を示している。これが意味するのは、ビジネスホテルを観光で利用するニーズが増えているということだ。ビジネス目的ではなく「外国人が都内の安くて清潔感のあるビジネスホテルを利用する」というように、その産業構造に変化が見られている。
一番人気のあったホテルREITであるが、現在は観光というレジャー利用に支えられているため、不況になった時、直接その影響を受ける可能性がありそうだ。

商業・物流に見られる産業構造の変化とは

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