不動産節税によるキャッシュの残し方とは?

不動産節税
(写真=Thinkstock/Getty Images)

小さな経費の見落としが大きな差に

 不動産投資のメリットとしてあげられる節税。その中でよく使われる用語に「損益通算」がある。

 損益通算をわかりやすく説明すると、個人の本業の所得と、副業の赤字を合算して税金を申告できる仕組みを意味する。赤字を合算できる副業は不動産所得と事業所得、山林所得、譲渡所得の4つだ。不動産投資の副業は不動産所得に分類されるため損益通算ができる。

 例えば、年収1200万円のビジネスパーソンが不動産投資をして300万円の赤字が出た場合、給与所得の1200万円から赤字分の300万円を差し引いて計上することが可能だ。確定申告すると、余計に払った分の税金の還付が受けられる。

 「とにかく税金を減らしたい、キャッシュを残したい」という方にとって、この仕組みは魅力的だ。

 損益通算を最大限に活用するには、経費を漏れなく計上するとよい。不動産事業で認められる経費は、公租公課、損害保険料、修繕費、管理費、減価償却費等がある。その他にも交通費や通信費、新聞図書費といったものも経費として認められる場合もあるが、これらの経費は不動産事業に関連したものしか認められない。例えば、交通費なら不動産セミナーに参加するためにかかった交通費、通信費は管理会社と連絡を取った際にかかった通話料というように不動産事業に関係したものに限定されてしまう。これらの経費は金額も少なく理由づけも煩雑になるため、まずは大きい金額である修繕費や管理費、減価償却費等をしっかり計上することが重要だ。

経費計上した方が「手残りが多くなる」ケースも

 ここで不動産事業において会計上の赤字を出すためのポイントなるのが減価償却費だ。減価償却費は非資金支出費用のため実際にキャッシュアウトはしない。例えば、不動産事業において、(不動産収入―減価償却費以外の経費>0)であれば、手元に残るキャッシュは黒字である。さらに減価償却費を加えて、(不動産収入―減価償却費を含む経費<0)であれば、会計上は赤字である。この微妙なバランスが保たれていれば、不動産事業のキャッシュは黒字で会計上は赤字となる。加えて損益計算を行えば所得税も減税されるため、さらに手元にキャッシュが残るという仕組みだ。

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2015年6月5日 12:00 PM カテゴリー: 不動産投資

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