不動産節税によるキャッシュの残し方とは?

不動産節税によるキャッシュの残し方とは?

多く計上できるはずの減価償却費が少ない理由は?

 さらに減価償却費について詳しく見ていこう。減価償却とは有形固定資産の取得原価を、使用できる各会計期間に、あらかじめ定められた一定の計画に基づいて、計画的・規則的に配分するとともに、同額だけ資産の価額を減少させていく会計上の手続きのことだ。減価償却の対象となるのは建物のみであり、土地は減価償却されない。ここで建物は躯体と設備に分けられる。躯体と設備の金額割合は、オフィスであれば、7:3、住宅であれば8:2といったところだ。償却方法も躯体については毎期一定額で償却される定額法が適用され、設備については毎期一定率で焼却される定率法を選択することができる。定率法の特賞としては、築年数が浅いほど償却額が大きくなると言う点だ。つまりオフィスの建物金額の内3割の部分が、また住宅の建物金額の内2割の部分が定率法によって早期に償却されてしまう。設備の償却年数は15年が目安だ。一方で躯体が鉄筋コンクリート造であれば、躯体の耐用年数は47年だ。このため築10年未満の建物であれば、設備の償却額が大きいため減価償却費は大きく計上できるが、築15年以上の建物は設備の償却が終わっているため、減価償却費は少ない。よって、減価償却費を駆使した上述の損益通算は築古物件では適用が難しい。

不動産経営には経費割合の知識が必要

 以上、損益通算による節税方法をみてきた。しかしながら、健全な不動産事業であれば、減価償却費は賃料収入の高々40%、減価償却費以外の経費は合算しても賃料の高々30%である。そのため赤字になるというのは、実はかなり厳しい不動産事業であると認識しておいた方が良い。もし赤字になるようなことがあれば、とりあえず損益通算でキャッシュを貯めつつ、空室対策等の次の一手を考えることをお勧めしたい。

 

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