歴史と文化と祭りが人を惹きつける、東京の代表的な下町『浅草』

歴史と文化と祭りが人を惹きつける、東京の代表的な下町『浅草』

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 エリア分析レポートVol.5では「浅草」をご紹介します。

 ご存知の通り「浅草」は日本を代表する観光スポット。雷門で有名な「浅草寺」「仲見世通り」をはじめ、「花やしき」や演芸場・芝居小屋などが並ぶ「浅草六区」、春は花見客で賑わう「隅田公園」、川沿いのボードウォークや、お台場までの水上バスも出ている「隅田川」など、散策スポットが多数あります。飲食店や商店も充実しており、老舗と呼ばれる名店が多いのも特長のひとつです。
​ 生活者の視点で見てみると、普段の交通や買い物に不便することは無く、休日には気軽に名所に訪れることができる等、便利と楽しさが両立したエリアといえます。日本文化を身近に感じることが出来るのも大きな魅力です。

歴史を重ね続ける街並

 江戸時代以前から繁華街として栄えている「浅草」は、歴史を積み重ねながらも時代の変遷に合わせて日々進化しています。近年では仲見世通りのシャッターにアート作品が描かれ、開店前でも絵巻物のなかを歩くような演出がされています。
​ また、伝法院通り商店街では、区の街並み景観整備事業を活用して、バラバラだった各商店の外観を江戸まち風に改装。黒、白、こげ茶を基調とした羽目板と塗壁の外壁に統一することで、商店街へ客足を誘う演出と街のイメージを高める効果を上げることに成功しています。このような街をあげての取り組みが、永く人々を魅了する街にさせている理由です。

Shoppers and tourists walking on Asakusa Nakamise shopping street Tokyo(写真=iStock/ショッピング好きのお客様や観光客を歩く浅草 Nakamise 東京のショッピング通り)

 

地域の目が治安を守る

 常住人口をベースとした自宅就業者の割合が1位の台東区には、働くことと 住むことが一体化した地域社会の基盤が存在しています。人口当たりの民生委員数が23区で一番多く、また、面積1k㎡当たりの消防団員数は、23区平均 25人に対して、台東区はその2倍以上の55人。消防団員がどの区よりも高密 度に街を見守っている状況は、江戸時代の「火消し」を思わせます。面積当たりの交番数も23区中最多で、犯罪検挙率も上位となっており、下町ならではの地域の目が常に光っていることも犯罪抑止や治安維持に貢献しているものと思われます。

4路線利用可能でアクセス良好!

「浅草」駅は東武伊勢崎線、東京メトロ銀座線、都営地下鉄浅草線、つ くばエクスプレスの4路線を利用することができます。中でも銀座線は「日本橋」「銀座」「新橋」「赤坂見附」などの都心のオフィスエ リアを通り終点「渋谷」駅まで乗り換えなしでアクセスできるため都 内の地下鉄のなかでも人気路線の一つです。また、都営浅草線も「大 門(浜松町)」「三田(田町)」「高輪(白金)」「五反田」など山手線内側の オフィスエリアをカバーしています。 ほかにも台東区内では一律100円で利用できる「めぐりん」という循 環バスが3ルート走っており、区民の足として親しまれています。さ らに「浅草」からは水上バスも出ており、「日の出桟橋」「お台場」「晴 海」などへ船で移動できるのも、隅田川に近い「浅草」ならではの特長といえます。

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