職場にも、休日を過ごすエリアにも近い『八丁堀』

職場にも、休日を過ごすエリアにも近い『八丁堀』

「八丁堀」駅周辺の賃貸市場

 「八丁堀」駅周辺の賃貸物件データを分析したところ、築年数と賃料単価の推移は、バブルが崩壊した20年前を境に物件供給数が減少している傾向にあり、そのため築20年以降の物件でも経年による価格下落の割合が低い傾向がみられます。

 

エリアレポート八丁堀_平米賃料の分布図

 

 平米単価の平均を23区と比較すると、賃料相場はやや高く、㎡あたり620円(20㎡で12,400円)違います。「八丁堀」は単身者ニーズが高いエリアであるため、単身者向けの物件が多く、賃料単価(円/㎡)も高めな傾向があります。
 また、築年平均をみてみると、平均(年)、最頻値(年)ともに23区より低く、23区全体と比較して新しいマンションの多いエリアであることがわかります。

 

平米賃料単価と築年数の比較 (n=2,229

  賃料単価(円/㎡) 最頻値(円/㎡) 築年平均(年) 標準偏差(年) 最頻値(年)
八丁堀 3,959 3,635 13 2 13
23区平均 3,339 3,000 21 6 24

 

 

 次に、重回帰分析から徒歩・築年・面積が賃料にどの程度影響を与えているかを見ていきましょう。下記の表は、東京23区と八丁堀の単身者物件の分析結果です。分析の精度をたかめるために、築10年から30年、16㎡から30㎡、かつ2階以上のデータに絞って分析しています。

 

徒歩・築年・面積の賃料への影響(重回帰分析) (n=533R2=0.56

  a.徒歩 b.築年 c.面積 d.切片 e.標準偏差
八丁堀 -686 -531 2,670 38,833 10,885
23区平均 -460 -707 1,756 50,736 10,503

 

 八丁堀の単身者物件の賃料は「d.切片」の38,833円からスタートし、徒歩1分ごとに「a.徒歩」の686円ずつ、築年数1年ごとに「b.築年」の531円ずつ値下がり、面積が1㎡広くなるごとに「c.面積」の2,670円ずつ値上がることがわかります。

この結果を23区と相対比較するために3つの指標を定義します。

1.build_rate  「b.築年/d.切片」
 説明変数buildを切片dで割る。賃料に与える築年数の影響度を表す。

2.Time_rate  「a.徒歩/d.切片」
 
説明変数timeを切片dで割る。賃料に与える徒歩分数の影響度を表す。

3.Sddep_rate  e.標準偏差/d.切片」
 標準偏差を切片dで割る。賃料のばらつき度合いを表す。

 

■賃料への影響度合い

  b.築年/d.切片 a.徒歩/d.切片 e.標準偏差/d.切片
八丁堀 -1.37% -1.77% 28.03%
23区平均 -1.40% -0.89% 20.88%

 

 相対的に比較すると、築年による影響「b.築年/d.切片」が低く、駅からの距離による影響「a.徒歩/d.切片」が高い傾向にあります。「八丁堀」は駅周辺がオフィス街となっているため、職場などへのアクセスの良さから駅に近いほど賃料が大きく上がっていると考えられます。反面、築年数による賃料の違いは23区平均とほぼ同じです。築年数よりもアクセスの良し悪しにこだわる入居者が多いことが伺えます。
 また、賃料のばらつきを表す「e.標準偏差/d.切片」の値は23区平均より高く、最近の開発により賃料にばらつきが出ていると考えられます。リノベーションなどで差別化を図ることで、賃料改善する可能性の高いエリアです。

※リーウェイズマンションDBより作成(平成26年12月現在のデータ)
​※賃料単価は平均値であり、平米数を乗算した賃料が必ずしも相場と一致するものではありません。

中央区と八丁堀周辺の居住者の特長

まずは「八丁堀」のエリア特性から見ていきましょう。

 「夜間人口=ベッドタウン性」「昼間人口=ビジネス街性」「商業人口=繁華街性」の3つの割合からエリアの特性を指標化すると、八丁堀は繁華街性よりに位置しています。駅周辺はオフィス街となっていますが、日本橋や銀座エリアに近いことから商圏内(徒歩15分圏内)に商店が多く、繁華街性の特性が出ています。

 

%e5%85%ab%e4%b8%81%e5%a0%80%e5%9b%b32

 

 東京都ならびに中央区の人口のうち単身者世帯の割合をみると、東京23区の49.06%に対して、中央区は52.79%と比較的高いことがわかります。対象エリア(八丁堀、新富、入船、湊)の単身世帯の割合をみてみると、区の平均を上回る62.24%となっており、八丁堀周辺エリアは一人暮らしの方が多いということがわかります。

 また、対象エリア内の居住者の年齢構成をみると、30~39歳の割合が23.79%と最も高く、東京都の17.32%よりも非常に高い割合です。また、20代、40代も東京都よりも高い割合を示しており、働く単身者の多いエリアであることがこの数値からも読み取れます。

 

%e5%85%ab%e4%b8%81%e5%a0%80%e5%9b%b33

 

%e5%85%ab%e4%b8%81%e5%a0%80%e5%9b%b34

次のページ>>八丁堀の現状と今後の課題・まとめ

エリアレポートカテゴリの最新記事