中古マンション投資で、初心者が見落としがちな3つのポイント

不動産投資初心者
(写真=PIXTA)

 個人での資産運用が増加するにつれて、不動産投資への関心も高まっています。不動産投資は、初期費用はかかりますが、成功すれば安定的に収入が増えるメリットがあります。しかし初心者が少ない知識ではじめると、失敗して大きな損失を抱えてしまうことも多いです。そこで、今回は中古マンション投資で初心者が見落としがちな3つのポイントを解説していきましょう。

税金についてのポイント

 不動産を取得する上で、初心者が見落としがちな非常に重要なポイントがあります。それが税金についてです。中古マンション投資では「不動産取得時」「不動産保有時」「不動産売却時」の3つのタイミングで、税金が発生することをまずは押さえておきましょう。

①不動産取得時の税金

・登録免許税

 中古マンションに限らず、不動産を購入すると登記をしなければなりません。この申請時に必要となるのが「登録免許税」です。登録免許税は不動産の権利に関する登記のほぼすべてにかかる税金です。相続による所得移転の登記や、建物の売買による所有権の移転の登記などにかかります。登録免許税の税率は以下のようになっています。

・所有権の保存登記:0.4%
・所有権の移転登記:2.0%
・抵当権の設定登記:0.4%

 この中で中古マンション投資で必要となるのは所有移転登記です。登録免許税の税額は「登録免許税額=課税標準×税率で計算されます。中古マンション投資の場合は、市町村役場で管理されている固定資産課税台帳にある価格が課税標準になります。固定資産課税台帳がなければ登記所が認定した価格になります。税率は建物の場合2%です。例えば課税標準=3000万円の場合

3000万円×2%=60万円

になります。相続や贈与の場合はまた税率の計算が変わってくるため、注意が必要です。さらに登記は通常司法書士に頼むのが一般的ですので、司法書士への報酬がこれにプラスされます。

・不動産取得税

 不動産を取得してから4ヶ月〜1年ほどすると「不動産取得税」の納税通知書が送られてきます。忘れたころに送られてくるため注意が必要です。納期は都道府県によって異なります。税額の計算は以下の計算式で算出します。

不動産取得税=固定資産税評価額×3%

 固定資産評価額は登録免許税と同じですので、固定資産課税台帳にある価格もしくは、登記所が認めた価格になります。固定資産評価額が先ほどと同じく3000万円とすると

3000万円×3%=90万円

となります。この例の場合は、取得時の税金だけで150万円を越えることが分かります。

②不動産保有時の税金

・固定資産税と都市計画税

 不動産を保有している間毎年課税されるのが「固定資産税」と「都市計画税」です。この2つは1つの納税通知書で送られます。固定資産税・都市計画税は毎年の1月1日時点で登記簿に記載されている所有者に課税されます。そのため中古マンション投資では、年額を引き渡し時を境にして日割り計算して支払う慣行になっています。

 固定資産税・都市計画税の課税標準も、免許登録税などと同じく固定資産評価額になります。固定資産税の税率は市町村によって異なりますが、標準税率は1.4%となっています。また都市計画税は0.3%が上限となっています。ちなみに都市計画税は市街化区域にある建物と土地のみに課税されるものです。

 上記と同じく3000万円の中古マンションを保有しているとすると

(3000万円×1.4%)+(3000万円×0.3%)=51万円

という計算式から、毎年51万円の税金を支払う必要があることが分かります。

③売却時の税金

・譲渡所得税

 不動産の売却時は利益が出た場合のみ課税されます。これを譲渡所得税といいます。譲渡所得税は他の所得と分離して所得税・住民税が課税されることになっています。まず譲渡所得税が課税される譲渡所得金額は以下のように計算されます。

譲渡所得金額=売上代金ー(取得費+譲渡費用)

 これに税率をかけたものが譲渡所得税の額になります。譲渡所得税の税率は5年以上保有している場合は長期譲渡所得として39%、保有しているのが5年以下の場合は短期譲渡所得として20%の税率が適用されます。

・売上代金2000万円
・取得費1500万円
・譲渡費用50万円

という物件の場合、「2000万円ー(1500万円+50万円)=450万円」が課税される譲渡所得金額になります。5年以上保有している物件ならば175万5000円が譲渡所得税として支払うことになります。このように不動産の保有・売買時は予想以上に出費があるケースがありますので、中古マンション投資の初心者はしっかり計算できるようになっておきましょう。

不動産取得時の税金以外の諸費用

 不動産を取得するときには、税金以外にも多くの諸費用がかかります。これらに備えることが計画的な不動産投資には必要不可欠です。

①仲介手数料

 不動産の売買時の仲介手数料は以下のような報酬額が上限として法律で決められています。売買の代理を業者に頼んだ場合は以下の倍になります。

・売買価額200万以下の部分:5%
・売買価額が200万〜400万の部分:4%
・売買価額が400万以上の部分:3%

 実際にはこれ以下の額に設定している業者も多いため、不動産業者を選ぶときには仲介手数料もチェックするようにしましょう。

②印紙代

 不動産を売買するときの契約書には、収入印紙を張ることが義務づけられています。平成26年4月1日〜平成30年3月31日の間に作成された契約書ならば以下のような印紙代がかかります。

100万円〜500万円:2000円
500万円〜1000万円:1万円
1000万円〜5000万円:2万円
5000万円〜1億円:6万円

  詳しくは国税庁のサイトで確認することができますが、印紙代は他の諸費用に比べれば負担は大きいものではないことが分かります。

③管理費などの日割り分

 不動産を取得したら、固定資産税だけでなく様々な費用を売主に日割りで支払う必要性が出てきます。一般的なものは以下のものです。

・管理費
・修繕積立金
・駐車場料金

④火災保険

 火災や地震などの災害は誰にも予測できませんし、一度起こったら数千万円単位の損失が発生することになります。そのような場合に備えて火災保険への加入は必須です。火災保険は5年〜10年、もしくは銀行からの融資期間から20年以上かけることもあります。保険は物件によって異なりますが、ワンルームならば10年の保険期間で3万円程度であるのが一般的です。アパート一棟やマンション一棟となると数十万円、数百万円単位で初期費用がかかることになります。

物件選びのポイント

①1棟物件か区分所有か

 中古マンション投資には「1棟物件投資」と「区分所有投資」とがあります。初心者におすすめなのは区分所有投資です。区分所有投資とは、マンションの1室に投資するもので、ワンルームマンションへの投資やファミリー向けのマンションへの投資などがあります。

 区分所有物件への投資のメリットは、少額からはじめることができるということです。1棟のマンションへ投資しようと考えると、多くの自己資本か、もしくは多額の借り入れをしなければなりません。初心者にとって最初から多くのリスクをとることはお勧めできません。また、区分所有投資には「分散投資」の効果もあります。例えば同じ6000万円を投資するならば、同じマンションに6000万円分投資するよりもマンションAに2000万円、Bに2000万円、Cに2000万円の方がリスクを分散できて、安定的な投資を行なうことができます。

 さらに区分所有投資ならば、自分の収入や預金が増大するにつれて少しずつ買い増していくこともできます。自分のペースで投資を拡大していけるのも区分所有投資の大きなメリットです。

②耐震基準

 1981年以降には新耐震基準が導入され、建物の耐震基準は厳しくなりました。またその後も小さな基準の改正が続けられていて、新しくできた建物ほど地震に対して強い構造を持っています。古い不動産に投資するときには、その建物が新耐震基準が適用されているかどうか、よくチェックするようにしましょう。

初心者は基本を着実に押さえて投資する

 中古マンション投資は、ある程度の資金力があれば難しいものではありません。しかし甘く見ていると、他の投資よりも大きな損失を被ることにもつながります。初心者は基本的なポイントはもちろんのこと、今回紹介したような見落としがちなポイントもよく押さえた上で、投資をはじめるようにしましょう

 

賢い不動産投資を始めよう

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2015年8月6日 6:00 PM カテゴリー: 不動産投資

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